家具タイプ別サイズ表記の見方|家具メーカーが教える、家具購入時に注目したいポイントとは?

家具のサイズ表記を考慮してコーディネートされたリビング画像

家具を購入する際、サイズ表記を確認することは最も重要な要素の一つ。
正しいサイズを理解し選ぶことができれば、自分の理想のインテリアに仕上げることができます。
反対に、家具選びの際にサイズの重要性を理解していないと、購入後に部屋に合わない家具が届いてしまう場合も・・・。
サイズ表記を正しく読み取ることで、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。
本記事では、家具のサイズ表記に関する基礎知識から、家具選びの際に注意したいポイントに至るまで、家具選びに役立つ情報を家具メーカーの目線で徹底解説します!
これを読めば、もう家具選びも怖いものなしでしょう!



家具のサイズ表記の基礎知識

家具サイズ図面イメージ

家具選びは機能性やデザインだけでなく、適切なサイズ選びも不可欠。
間違ったサイズの家具を選ぶと、部屋のバランスが崩れたり、スペースを無駄にしてしまうことがあります。
ここでは、家具サイズ表記の基礎知識について詳しく解説します。
家具のサイズ表記を理解するためには、まず基本的な用語を知っておくことが重要です。
高さ、幅、奥行きといった基本的な寸法がどのように表記されるかを学びましょう。
また、家具によっては座面の高さや引き出しの内寸など、具体的な部分のサイズも検討が必要です。
正確なサイズを知ることで、自分の生活空間に最適な家具を選ぶことができるのです。

サイズ表記の重要性とは

サイズ表記の重要性を理解することは、適切な家具を選ぶために必要不可欠です。
サイズ表記を正確に読み取ることで、購入後の不適合を防ぎ、家具が設置されたスペースにフィットするかどうかを確認できるからです。
例えば、大型のソファが指定されたリビングルームのスペースに適合しない場合、通路や動線が狭くなり、住環境が悪化する恐れがあります。
また大型家具の場合、たとえ置きたい場所に商品がフィットすることが確認できたとしても、家具の搬入経路や搬入口が狭すぎて、設置場所までたどり着けない、といったケースもよくある話。
特に、設置場所までの搬入経路上に階段やエレベーターがある方、搬入経路が狭く入り組んでいる方は要注意
配送業者や配送方法にもよりますが、特にソファのような完成品家具の場合、どうやっても搬入できないと判断されると、場合によっては屋外や別の部屋から吊り下げて窓から搬入する必要が出て、別途追加料金を請求される可能性もあるのです。
商品寸法に加えて、搬入経路や搬入口のサイズや間取りを事前に入念にシミュレーションすることで、無駄な購入を防ぐことができるのです。

サイズ表記に関しての注意点

サイズ表記を読む前にまず気を付けたいのが、「単位」です。
家具に限らず、日本で一般消費者向けに売られているものの大半の表記サイズ単位は「cm(センチ)」となっていることが多く、一般的にも広く浸透している大きさの単位となっています。
しかし、実は住宅メーカーや家具メーカーなど、製造側でやりとりする際は基本的に「mm(ミリ)」を使うのが一般的なのです。
実際、住宅図面を見たことがある方はご存じだと思いますが、表記の寸法は全てmmとなっているはず。
そのため、まれに商品のサイズ表記で(単位:mm)と注釈がついている場合があるので、cmと間違えないように注意しましょう。
例えば、「W100×D40×H80」(単位:cm)と表記されている場合、幅(Width)が100cm、奥行き(Depth)が40cm、高さ(Height)が80cmという意味になりますね。
ちなみにarneの場合、一般のお客様だけでなく、新築住宅やリフォーム用に、またはオフィスや法人向けに、といったあらゆるお客様のお買い求めやご使用を想定して家具を販売しているので、メーカー側や施工側とお客様側双方の認識違いがないように、あえてサイズ表記は「mm」を採用しています。



家具タイプ別サイズ表記の見方①ソファ

サイズ表記が重要な家具の一つであるソファ画像

それでは実際に、家具のタイプ別にサイズ表記の見方について解説していきます。
まずはソファ。ソファのサイズを表す際によく使われる表記は、以下の通りです。

【W】→Width(ワイズ=幅)。ソファの総幅(横幅の大きさ)を指す。
【D】→Depth(デプス=奥行)。ソファの総奥行き(前から後ろまでの大きさ)を指す。
【H】→Height(ハイト=高さ)。ソファの総高さ(床から背もたれ上端までの大きさ)を指す。
【SH】→Seat Height(シートハイト=座面高さ)。ソファの床から座面までの高さを指す。
【SD】→Seat Depth(シートデプス=座面奥行)。ソファの座る部分の奥行きを指す。
【SW】→Seat Width(シートワイズ=座面幅)。ソファの座る部分の幅を指す。
【AH】→Arm Height(アームハイト=ひじ掛け高さ)。ソファの床からひじ掛け上端までの高さを指す。
【P】→Person(パーソン=人数)。ソファの使用目安人数を指す。例えば「1P」であれば1人掛け、「2P」であれば2人掛けサイズを意味する。



家具タイプ別サイズ表記の見方②ベッド

サイズ表記が重要な家具の一つであるベッド画像

続いてはベッド。ベッドのサイズを表す際によく使われる表記は、以下の通りです。

【W】→Width(ワイズ=幅)。ベッドの総幅(横幅の大きさ)を指す。
【D】→Depth(デプス=奥行)。ベッドの総長さ(縦方向の長さ)を指す。
【L】→Length(レングス=長さ)。デプスと同じくベッドの総長さを指す。メーカーによってはDの代わりにLを使うところも。
【H】→Height(ハイト=高さ)。ベッドの総高さ(床からヘッドボード上端までの大きさ)を指す。
【FH】→Floor Height(フロアハイト=床面高さ)。ベッドの床から床面(寝るところ)までの高さを指す。マットレス付きのベッドの場合は、MH(Mattress Height=マットレス上端までの高さ)を別途表記している場合もある。
【シングル】→横幅90cm~100cm程度で、1人使用を想定したベッドのタイプ。
【セミダブル】→横幅120cm~130cm程度で、1人~2人使用を想定したベッドのタイプ。
【ダブル】→横幅140cm~150cm程度で、1人~2人使用を想定したベッドのタイプ。
【クイーン】→横幅160cm~170cm程度で、2人使用を想定したベッドのタイプ。
【キング】→横幅180cm以上で、2人~の使用を想定したベッドのタイプ。



家具タイプ別サイズ表記の見方③テーブル

サイズ表記が重要な家具の一つであるテーブル画像

続いての解説はダイニングテーブルやローテーブルといったテーブル類。テーブルのサイズを表す際によく使われる表記は、以下の通りです。

【W】→Width(ワイズ=幅)。テーブルの長辺(長い方の大きさ)を指す。
【D】→Depth(デプス=奥行)。テーブルの短辺(短い方の大きさ)を指す。
【H】→Height(ハイト=高さ)。テーブルの高さ(床から天面までの大きさ)を指す。
【φ】→Phi(ファイ=直径)。円形のテーブルの直径(端から端までの大きさ)を指す。



家具タイプ別サイズ表記の見方④収納家具

サイズ表記が重要な家具の一つである収納家具(チェスト)画像

最後は、書棚やキャビネット、レンジ台やテレビ台といった収納家具全般。テーブルのサイズを表す際によく使われる表記は、以下の通りです。

【W】→Width(ワイズ=幅)。収納家具の総幅(商品と正対した際の左右方向の大きさ)を指す。
【D】→Depth(デプス=奥行)。収納家具の総奥行き(商品と正対した際の前後方向の大きさ)を指す。
【H】→Height(ハイト=高さ)。収納家具の総高さ(商品と正対した際の上下方向の大きさ)を指す。
【内寸W/D/H】→キャビネットの扉や引き出しの内部の寸法を指す。
【有効W/D/H】→キャビネットの扉や引き出しに出し入れできるアイテムサイズの上限を指す。



その他家具のサイズ表記についての注意点

適切なサイズの家具を置くための図面を使った打ち合わせイメージ

家具を購入する際には、サイズ表記に関する様々な疑問や不安が出てくることでしょう。
この記事では、家具の購入プロセスでよくある疑問を解決し、皆さんが安心して家具選びを行えるようサポートします。
以下、家具購入時によくある疑問について詳しく解説します。
家具のサイズ表示や採寸の方法、また通販での購入時の注意点など、その他購入前に知っておくと役立つ情報を提供します。

海外と日本のサイズ表記の違い

海外の家具のサイズ表記は、国によって異なるため特に注意が必要。
例えば、日本では前述のようにcmやmm表記がほとんどですが、アメリカやイギリスではインチ(inch)が一般的に使用されます。
さらに、ベッドサイズの表記も国によって違いがあり、日本でいうシングルサイズに当たるサイズは、アメリカにおいては「ツイン」と表記され、大きさも約96~99cm=38~39インチと若干異なるのです。
このように、海外の家具を購入する際にはその国のサイズ表示に基づいた計測やサイズ換算を行い、適切な選択をすることが重要です。
また、特に注意が必要なのは、アメリカやイギリスなどの家具輸入品の場合、肘掛けや背もたれ、椅子やソファの座面の高さ、テーブルの天板などの各部の寸法が詳細に記載されていることが少なく、販売店で実物を確認できる場合は定規やメジャーで実際に採寸するのがおすすめ。
通販で家具を購入する際には、商品ページの寸法表記をチェックし、誤解が生じないよう注意深く確認しましょう。

サイズ表記の誤差と対処法

家具のサイズ表記には多少の誤差が生じることがあるため、注意が必要です。多くの家具メーカーは製品を全て手作業で測るため、人為的な誤差が生じる可能性があります。
また、材料の収縮や膨張による誤差も考えられます。
例えば、木製のテーブルは湿度や温度の変化によってサイズが変わることがあります。
また、ソファのクッションは使い込むうちに沈み込み、初期のサイズから数センチ縮む場合があります。
他にも、無垢材の家具や一枚板のテーブルなど、自然素材を使用した家具は特にサイズの変動が大きくなる場合があるため注意が必要です。
これらの家具は湿度や温度に敏感で、季節や使用環境の変化によって収縮や膨張が生じることがあります。
したがって、余裕を持ったサイズの家具を選び、設置場所の環境管理も適切に行うことが推奨されます。
ちなみにarneでは、家具を設置するスペースに余裕がない(隙間に置きたい、カウンターの下に収めたい、etc.)場合、設置スペースの上下・前後・左右それぞれ1cmほど余裕を見たサイズ選びをしていただくことをおすすめしています。
上記のように人為的・材料的な原因の他にも、設置環境(設置場所の傾きや段差の有無、巾木の有無etc.)が原因で家具が収まらないといった事例が過去にも数多く報告されています。
特にウェブサイトで家具を購入する場合、商品の詳細ページに記載されているサイズ情報だけでなく、レビューや問い合わせを活用し、実際の使用感やサイズ感について他の購入者の意見を参考にすると良いでしょう。



まとめ:賢い家具選びのためのサイズ表記を知ろう!

家具のサイズ表記を考慮してコーディネートされたワンルーム画像

家具選びにおいては、サイズ表記の正確な理解と適切な計測は不可欠。
家具は大型の商品が多い分、一度搬入したり設置した後では取り返しがつかない場合もあるので、今回紹介したガイドラインに従って、家具を選ぶ際は必ずサイズを慎重に確認しましょう。
また、お部屋の計測の際は計測にはメジャーやレーザー距離計などのツールを積極的に活用し、部屋のスペースに対して家具がどのようにフィットするかを事前にチェックしましょう。
サイズ表記について理解し、適切なサイズの家具をチョイスすることで、インテリアに一体感や統一感が生まれ、それだけでも洗練されたおしゃれな空気感が出るのです。
この記事を参考に、ネットショップや実店舗など、いろんな選択肢の中から楽しく家具選びをしていきましょう!


このコラムを書いた人

arne interior WEB事業部

愛知県名古屋市の家具製造・販売メーカー、株式会社arneが運営するarne interior公式オンラインショップスタッフです。 おすすめ商品や選び方のポイント、インテリアの基礎やコーディネートなどの家具にまつわるお役立ち情報をご紹介します。

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