集成材とは?メリット・デメリットを家具メーカー目線で大解説!

住宅家具選びやDIY家具製作の際に、「集成材」というワードをよく見ることはないでしょうか?
しかし、集成材というものがいまいちピンときてない・・・という方も多いはず。
そこでこの記事では、集成材の魅力や注意点について、無垢材や合板といった他の板材との比較を交えつつ、家具メーカーの視点からその中身を徹底解説!
集成材は、天然木材を利用した建材として広く使用されていて、その強度や加工のしやすさ、コストパフォーマンスで注文住宅やリフォームの材料としても人気の材料です。
集成材の特性を理解し、用途に適した選び方をしていきましょう!
そもそも集成材とは?

集成材とは、複数の木材を接着剤で貼り合わせて板状にしたもので、自然の木材=無垢材のデメリットを解消しつつ、天然木の持つ風合いを保つことができる優れた木質材のこと。
木の種類(樹種)もさまざまで、針葉樹ではスギやヒノキ、あるいは赤松などのパイン材全般、広葉樹ではナラやゴム、タモなどが代表的。
木材同士をどんどん貼り合わせていくことで、無垢材と違って大きな部材を作ることができるので、住宅建築においては構造用集成材として梁などの要の部分にも採用されることも。
湿気に強く、耐久性と見た目の両方を兼ね備えているため、構造用としてだけでなくフローリングや階段といった床材から、カウンタートップや棚といった収納家具に至るまで、内装部分にも幅広く使用されているのがポイントです。
また、安定した品質と加工のしやすさから、DIY愛好者や家具メーカーにとっても非常に使い勝手のいい材料でもあり、椅子やテーブル、キャビネットやラックといった一般的な家具用途として、さまざまなシーンでプロアマ問わず広く活用されているのです。
集成材のメリット

集成材のメリットとしてよく挙げられるのは次の3つ、
- 材料の安定性
- 加工のしやすさ
- コストメリット
順を追って詳しく見ていきましょう。
材料の安定性
集成材の最大のメリットは、無垢材に比べて安定性に優れていること。
しっかりと乾燥された複数の異なる角材を接着しているため、ひび割れや反り、ねじれや狂いが少なく、長期的に安定した形状を維持できるといった特徴があります。
無垢材は、温度や湿度といった環境変化で変形しやすいのがどうしてもデメリットになるのですが、集成材はそのリスクが少なく、家具や建築物といった、寸法精度が要求される構造素材としてはこれが大きなメリットになるのです。
特に製品を作る側=家具メーカーやDIY作成者にはうれしいメリットですね。
加工のしやすさ
集成材は加工がしやすく、いろんな形状やサイズに対応できるのも大きなメリットです。
1枚物の板である無垢材の場合は、樹種によっては工具や機械での加工中に木が割れたり裂けたりしやすく、素材に応じた適切な加工方法や専門的な設備・知識が必要な場合が多いのですが、集成材の場合は材料が安定するように均一に製造加工されているため、職人の技術がなくても簡単にカットや穴空け、プレーナー加工が可能なのです。
また、紙や樹脂製の化粧合板と違って、素材自体は天然木でサンディングや塗装が可能なので、比較的安価に天然木の塗装品を作ることができるのも魅力的なポイント。
また、後ほどご紹介する集成材家具のように、ヒバの木など香りのよい樹種で作られた集成材であれば、表面を軽くサンディングすることで香りが復活するといったうれしい効果も。
加工のしやすさと、専門知識いらずのカスタマイズ性が集成材の魅力なのですね。
コストメリット
集成材はコストパフォーマンスに優れた素材でもあります。
集成材は、小さな木片を接着剤で結合して製造するため、同じ質量でも無垢材に比べてコストが抑えられるのです。
無垢材の雰囲気や触り心地はそのままに、なるべく価格を抑えたいという方にはピッタリ。
入手性も高く、専門店やホームセンターなどでも多様な厚みやサイズが揃っているため、DIYで手軽に高級感のある木製家具を作りたい方にはうってつけ。
無垢材と違い、木目の向きや部材の大きさといった制約が小さく、1本の原木を余すことなく活用できるため、環境に配慮されたエコな材料という面でもコストメリットが高い材料といえますね。
集成材のデメリット

一方で、集成材にもデメリットは存在します。
- 強度と耐久性の問題
- 木目のばらつき
- 健康、安全面でのリスク
こちらも詳しく見ていきましょう。
強度と耐久性の問題
集成材は接着剤を使用しているため、無垢材や合板との比較に限った話であれば、耐久性や強度の面で劣ることがあります。
特に、温度や湿度の変化の激しい場所、直射日光に長時間さらされている場所、水分が頻繁につきやすい場所などでは、長い年月の経過とともに接着剤が劣化し、接着強度が低下するというリスクがあるので、使用シーンをよく考えて使うようにしましょう。
また、接着剤の品質によっては、継ぎ目の部分が外力に弱い場合もあるので、海外製の安価な集成材を使う際は十分ご注意を。
木目のばらつき
集成材を使用する際にデメリットとなる場合があるのが、「木目のばらつき」です。
集成材は複数の小さな木材を接着剤で結合させるので、どうしても継ぎ目が発生してしまいます。
継ぎ目を境に木目が途切れてしまうので、木目パターンに一貫性がなく、1枚板のような均一できれいな見た目を好む人にとってはマイナス要素となります。
一方で、直線的なデザインや、モダンでシャープな雰囲気に仕立て上げたいという場合にあえて集成材を選択するという人もいるので、一概にデメリットとも言えないのが正直なところ。
この辺はその人その人の好みにもよりますし、樹種や木目のデザインよっても変わるので、ここをデメリットと捉えるかはあなた次第です。
健康・安全面でのリスク
集成材の接着剤にはホルムアルデヒドなどの化学物質が含まれていることがあり、これらが揮発して室内の空気に放出されることで人によっては健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの物質はアレルギー症状や呼吸器疾患を引き起こすことがあり、長期的にはシックハウス症候群などの健康被害を引き起こす可能性があります。
そのため、敏感な体質方が住まいや家具に集成材を使用する場合には、その点を考慮に入れて、まめに換気をするなどの対策をする必要があります。
ただし、これは集成材に限った話ではなく、製造上どうしても接着剤が使われる家具などであれば、無垢材や合板など材料に関係なく起こりうるリスクでもあるのです。
また近年では、エフフォーと呼ばれる低ホルムアルデヒドの接着剤を使用した製品や、安全基準を満たした製品も多くなってきているので、心配な方は事前に購入店に問い合わせをしたり、低ホルムアルデヒドがしっかり謳われているものを使用することをおすすめします。
集成材を使ったおすすめの家具

それでは最後に、集成材を利用して作られたおすすめの収納家具シリーズをご紹介します!
こちらのシリーズは、石川県能登地方原産の「能登ヒバ」の集成材を全面に使用した壁掛け収納シリーズ。
能登ヒバで作られた直線的でありながらも温かみのある印象の木目は、見た目にも肌に触れる質感からも気持ちを穏やかにする安心感をもたらしてくれます。
癒しや安らぎを与えてくれる木の香り「フィトンチッド」はヒノキの数倍ともいわれ、その香りを存分に味わってもらうために、あえて無塗装で仕上げました。
前述したように、ヒバの香りが落ちてきても、やすり掛けを行うことで香りが復活。
また、角面も丸みを持たせることで、より優しくやわらかな雰囲気と、お子さまが触れても安全な設計になっています。
もちろん集成材として必要十分な強度や耐久性は確保されていますので、末永くお使いいただけます!
集成材家具に興味のある方、ぜひいかがでしょうか?

震災や豪雨で立て続けに甚大な被害を被っている能登地方における地域材ということもあり、最近では復興支援の一環として注目を集めている木材でもあります。
この記事では、評価が高まる能登ヒバの魅力と、その活用方法についてたっぷりご紹介していきます!
このコラムを書いた人

arne interior WEB事業部
愛知県名古屋市の家具製造・販売メーカー、株式会社arneが運営するarne interior公式オンラインショップスタッフです。
おすすめ商品や選び方のポイント、インテリアの基礎やコーディネートなどの家具にまつわるお役立ち情報をご紹介します。