収納力?デザイン?目的で変わるチェストの選び方ガイド
チェストは、毎日の整理整頓に欠かせない収納家具で、タンスと並ぶ存在です。収納力やデザインを重視するか、設置場所や使い勝手を優先するかによって、選ぶべきチェストは大きく異なります。本記事では、チェストとタンスの違いや種類、選び方のポイントや各お部屋に合わせた使い方まで、チェスト選びに必要な情報を詳しく解説します。

arne interior
WEB事業部 愛知県名古屋市の家具製造・販売メーカー、株式会社arneが運営するarne interior公式オンラインショップスタッフです。おすすめ商品や選び方のポイント、インテリアの基礎やコーディネートなどの家具にまつわるお役立ち情報をご紹介します。
チェストの概要とタンスとの違い

まずは、チェストの基本的な定義と、タンスとの違いについて確認しましょう。
チェストは複数の引き出しを備えた収納家具で、小物や衣類、リネン類などを分類して収納できる利便性を持っています。日本では洋室でも和室でも活用しやすいのが特徴で、収納力があるうえに部屋の雰囲気を大きく左右します。
一方でタンスは、和服をたたんで収めるために発展してきた縦長の収納家具として知られています。扉付きのものが多く、通気性の高さや防湿性が重視されてきました。これに対しチェストは、深さの異なる引き出しを複数設け、視認性や取り出しやすさを重視しています。
両者とも衣類を収納する目的は同じですが、構造や使い方に差があります。洋服中心の生活スタイルが主流の現代では、スライドレール付きのチェストが動かしやすく便利に使用できます。タンスとの違いを理解し、自分の収納スタイルに合った家具を選ぶことが大切です。
チェストの主な種類
チェストにはローチェストやハイチェスト、リビング用に特化したチェストなどさまざまなタイプがあり、設置場所や収納物、インテリアの雰囲気に合わせて適切なものを選べます。最近ではコンパクトかつ機能的なチェストも増えており、狭いスペースを有効活用したい人からも人気を集めています。ここから紹介するチェストの種類を把握して、目的に合ったチェストを選んでみましょう。
ローチェスト:部屋に圧迫感を与えない収納術
ローチェストは高さが抑えられているため、狭い部屋でも圧迫感を感じにくく、視覚的に広さを演出しやすいのが魅力で、特にリビングや寝室など、圧迫感を最小限におさえたい空間で活躍します。天板部分を飾り棚としても使いやすく、ディスプレイスペースとしても利用可能です。座ったままでも中身を取り出しやすい高さの商品が多いので、小物や雑貨の収納にも適しています。
一方、ローチェストは高さがない分、収納量はハイチェストより劣る場合があります。収納力を重視する場合は、ローチェストの幅をしっかり確認し、引き出しの深さや段数を見極めると良いでしょう。
ハイチェスト:縦方向を活かした省スペース活用
ハイチェストは高さがあるため、床面積が限られた部屋で大きな収納力を確保できるのが最大の魅力です。衣類だけでなく雑貨や書類をまとめて収納できるため、リビングやクローゼットが狭い寝室の整理に大いに役立ちます。
また、散乱しやすい小物も引き出しに分類して入れられるので、部屋をスッキリと見せられます。自分の身長や部屋の天井高を考慮しながら、最適な高さのチェストを選ぶよう心がけましょう。
リビングチェスト:デザイン性と機能を両立できる
リビングは家族や来客の目に触れることが多く、インテリアの統一感が求められる空間です。そこで活躍するのが、デザイン性に優れたリビングチェストです。外観の色や素材をソファやテーブルと合わせると、統一感のあるおしゃれな空間になります。さらに、リモコンや雑誌、細かい小物などの収納スペースにもなるため、部屋の見た目をすっきり整えられます。
素材と構造で考えるチェスト選びのポイント
チェストを選ぶときには、使用する素材や構造もチェックしましょう。チェストの素材として多く用いられるのは木材、プラスチック、金属などです。天然木は高級感があり、調湿効果も期待できますが、価格はやや高めです。プラスチックや金属製は軽量でコストを抑えられ、防汚性や扱いやすさに優れている場合が多いです。
また、引き出しのレール構造や深さは、収納力と使い勝手に直結する重要なポイントです。スムーズに開閉できるかどうか、奥まで引き出せるタイプかどうかなどを確認することで、ストレスの少ない収納を実現できます。使用する部屋の湿度や荷物の種類に応じて、素材や構造を組み合わせると、より快適な収納が可能になります。ここでは、各素材や構造ごとの特徴について解説していきます。
木製チェストの特徴
木製のチェストは、温かみのある質感と高い耐久性が魅力です。天然木を使用したものは経年変化を楽しむことができるため、長く使い込みたい人に向いています。一方で、湿気や乾燥による変形や割れなどの不安もあるので、設置場所や日頃のメンテナンスが欠かせません。また、素材によって価格帯に大きな差が出ることもあり、購入時には予算とのバランスを考慮しましょう。合板や突き板を使用したチェストであれば、比較的手頃な価格で木の質感を楽しめます。デザインや色合いのバリエーションも豊富なので、部屋のインテリアに合わせて選びやすいのも利点です。
プラスチック製・金属製チェストのメリット・デメリット
プラスチック製のチェストは軽量で移動がしやすく、コストを抑えやすい点が大きなメリットです。子どもが使う場合など、引き出しの開け閉めに力が必要ないため、怪我をしにくいともいえます。
一方で、木製チェストに比べるとデザイン性がやや劣る場合があり、耐久性も使い方によっては短くなることがあります。もし高いデザイン性を望むなら、プラスチックと金属が合わさったタイプも検討するとよいでしょう。金属製のチェストはクールな印象と耐久性の強さが特徴ですが、湿気の多い場所ではサビのリスクがあります。素材ごとの特性を理解したうえで、設置場所や使用目的に合わせたものを選びましょう。
引き出しタイプを有効に活用するコツ
引き出しには深さの異なるタイプが存在し、それぞれのサイズに合った物を収納することで、すっきりとした状態を保ちやすくなります。小物は浅い引き出しに、大きめの衣類やリネン類は深い引き出しに収納するのが定番です。また、レール構造がしっかりしているチェストなら、フルオープンにして奥まで無理なく手が届きます。引き出しの構造を最大限活かすためには、仕切りや収納ボックスを組み合わせると効果的です。使う頻度や目的ごとに分けて整理すれば、チェスト内が乱れにくく、取り出しも簡単になります。
収納効率を高める活用術:分類と整理のコツ
チェストの使い方次第で収納効率は大きく変わります。せっかくチェストを導入しても、中身が乱雑になってしまうと本来の収納力を発揮できません。目的に合わせて小分けし、使いやすさを高めるのが重要です。インテリアを楽しみながらストレスなく収納できる環境が整うと、部屋全体がスッキリとして過ごしやすくなります。ここでは、チェストの機能を存分に発揮できるアイデアを紹介していきます。
仕切りやボックスを活用してアイテムを分類
細かい雑貨や文房具などをそのまま引き出しに入れると、すぐに散らかってしまいます。そこで役立つのが、引き出しに合わせた仕切りや収納ボックスです。例えば、仕切り付きのケースにペン類やメモ帳を入れたり、靴下や下着を小分けボックスに整理すると、取り出しも片付けも効率的になります。必要な物がどこにしまわれているか一目でわかるので、探し物の時間を減らすことが可能です。自分の生活スタイルやよく使うアイテムに合わせて、柔軟に仕切りやボックスを選んでいきましょう。
おしゃれなディスプレイと収納を両立させるテクニック
チェストの天板を単なる置き台として使うのではなく、ディスプレイコーナーとしてアレンジすることで、隠す収納と見せる収納のメリハリが出て洗練された印象を作り上げます。例えば、花瓶やオブジェを配置したり、本や観葉植物、写真立てなどの小物を飾ったりするだけでも部屋の雰囲気が変わります。書類や雑誌をファイルボックスにまとめて置けば、机周りの整理にも役立つでしょう。
ただし、物を置きすぎると雑然とした印象になりやすいため、余白を意識しつつ、アクセントとなるアイテムだけを選ぶのがポイントです。収納とおしゃれを両立させて、部屋のトータルコーディネートを楽しみましょう。
チェストを長く使うためのメンテナンスとお手入れ
チェストは毎日使う家具だからこそ、メンテナンスが大切です。ホコリ対策や湿気対策ホコリ対策や湿気対策、レールのメンテナンス、引き出しの出し入れが固くなったときの対処法など、簡単な手入れで快適に長く使えます。ここでは、チェストを長く使うためのメンテナンスについて解説していきます。
カビ・湿気対策と通気性をアップさせる方法
チェストの内部に湿気がこもると、カビや嫌なニオイが発生しやすくなります。特に梅雨や夏場は注意が必要で、定期的に中身を出して風通しを良くするのがおすすめです。素材によっては除湿が苦手な場合もあるため、部屋全体の湿度コントロールにも気を配ると効果的です。部屋のレイアウトによっては、壁にピッタリと付けずに少し隙間をあけることで空気が循環しやすくなります。湿気を防ぐための小さな工夫を積み重ねることで、カビのリスクを大幅に減らすことができます。
引き出しが固くなったときの簡単メンテナンス
長期間使用していると、引き出しが開閉しづらくなる場合があります。その場合はまずレールのほこりや汚れをブラシなどで取り除きましょう。しつこい汚れには固く絞った布で拭き取るようにすると、レール動作が改善されることがあります。レール部分に潤滑スプレーを使用する方法も効果的ですが、家具用の専用品を選ぶのが安全です。必要以上に潤滑剤を塗布しすぎると、ほこりが付着しやすくなるため注意が必要です。定期的にこの手入れを行うことで、引き出しの開閉がスムーズに保てます。トラブルが大きくなる前にメンテナンスを心がけることで、ストレスの少ない使用感が維持できるでしょう。
汚れや傷を防ぐコツ:定期的な拭き掃除と保護材の活用
チェストの天板や側面は物を置いたり、移動させたりするうちに傷がつきやすい部分です。普段から柔らかい布でほこりを拭き取り、傷が目立ちそうな部分には傷防止シートや保護パッドを貼るなどの工夫をすると安心です。木製チェストの場合は、油分を補うワックスやオイルを定期的に塗ることで表面を保護し、ツヤを維持できます。プラスチック製や金属製の場合も、傷や汚れがつきにくい保護シートを活用すれば、メンテナンスの手間を減らせます。こうした小さな気配りを続けることで、チェストの外観が長くきれいな状態を保てるでしょう。
用途別チェストの選び方とレイアウト実例
部屋の用途に合わせたチェストの使い方やレイアウトの例を確認してみましょう。
チェストはリビングや寝室、玄関など、家のあらゆる空間で活用できます。場所によって収納する物や必要とされるデザインが異なるため、選び方を工夫すると使い勝手が大きく向上します。収納したい物が多ければ高さのあるハイチェストや段数の多いタイプを、見た目を重視するなら部屋のインテリアにマッチしたデザインを選ぶなど、ポイントを絞ると失敗しにくくなります。
ここから紹介する具体的な部屋ごとの使い方を参考にしながら、自分のライフスタイルに合わせたレイアウトをイメージしてみてください。
リビング:見せる収納と隠す収納のバランスをとる
リビングは来客が目にすることも多い場所なので、見栄えを意識しながら収納力を確保する必要があります。引き出しとオープンなスペースを組み合わせたチェストなら、普段は隠しておきたい雑貨をしまいつつ、お気に入りのアイテムは天板などのオープンスペースにディスプレイできます。また、テレビ台としてチェストを活用すると、配線類を引き出しにまとめられるため、部屋をすっきり見せやすくなります。
リビングのチェストを選ぶ際は、部屋全体のカラーコーディネートとの調和も重視して選びましょう。見せる収納とは、おしゃれなアイテムや雑貨を飾るスペースを設けることでもあります。日用品とのメリハリがつけられるデザインを選んで、機能と美観を両立させましょう。
寝室:衣類収納と通気性の確保がポイント
寝室では、主に衣類やリネンを収納するためのチェストが必要です。季節ごとに入れ替えが必要な衣類が多い場合は、深めの引き出しがあるチェストを選ぶと便利でしょう。また、寝室は寝具に加えて湿気の問題も考慮したい場所です。通気性を確保できるよう、壁から少し離して配置したり、除湿剤を活用したりするなどの工夫が大切です。チェストの上には、目覚まし時計や照明スタンドをさりげなく配置することで、インテリアとしても統一感が生まれます。
玄関:小物をすっきり整理する
玄関は家の顔とも言われるスペースでありながら、靴べらや鍵、靴のケア用品など、小物類が散らかりやすい場所でもあります。そこで、大容量でコンパクトなチェストを置くことで、必要なものをひとまとめにして整理しやすくなります。引き出しには季節用品や防寒具、手袋などを入れておくと、出かける際にすぐ取り出せるため便利です。上部にトレイを置き、鍵やアクセサリーなどその日の身だしなみに必要なものを置けば、動線もスムーズになります。
扉付きのチェストであれば、見せたくない物を隠しておける一方、上部にグリーンや置物を飾るなどして、玄関をおしゃれに演出することも可能です。来客を迎える第一印象を大切にしつつ、使い勝手を高めましょう。
まとめ:自分に合ったチェストを選んで快適な収納を手に入れよう
チェストはデザインや用途によって選び方が異なりますが、目的や収納物、部屋の雰囲気を考慮すれば、理想のチェストを見つけやすくなります。チェストを選ぶ際は、収納するアイテムと設置スペースを明確にすることが第一歩です。洋服中心で収納する場合はハイチェスト、雑貨中心ならデザイン性の高いチェストといったように、用途に合わせたタイプを選びましょう。
目的に合ったチェストを導入すれば、日々の生活がより便利で快適になるだけでなく、部屋のインテリアも洗練されます。本記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ自分のライフスタイルにフィットするチェストを見つけて、すっきりとした空間づくりを楽しんでください。

このコラムを書いた人

arne interior WEB事業部
愛知県名古屋市の家具製造・販売メーカー、株式会社arneが運営するarne interior公式オンラインショップスタッフです。
おすすめ商品や選び方のポイント、インテリアの基礎やコーディネートなどの家具にまつわるお役立ち情報をご紹介します。