猫が家具をボロボロにしないために|家具メーカーが教える徹底対策マニュアル
「猫と暮らす」ことは、暮らしに癒しや潤いを与えてくれるという幸せな面もある一方、良くも悪くも猫がいることで住まいの環境が大きく変わってしまうこともありますよね。
人間にとって良い環境の変化ばかりであればいいのですが、大抵は悪い環境への変化、特によくあるのが「猫が家具をボロボロにしてしまう・・・」というもの。
この記事ではそんなお悩みを持つ愛猫家や、「これから猫を飼いたいけど不安・・・」と思っている方向けに、今すぐ実践できる家具の保護策から家全体を見直す長期的な対策まで幅広くご紹介していきます!
猫を我慢させない環境づくりからおすすめ家具に至るまで、家具メーカーの目線で盛りだくさんにご紹介していきますので、ぜひ最後までお見逃しなく!
この記事はこんな方におすすめ
- 猫が家具をボロボロにして困っている方
- これから猫を飼いたいと考えている方
- 猫と快適に暮らす住まいづくりを考えている方

arne interior
WEB事業部
愛知県名古屋市の家具製造・販売メーカー、株式会社arneが運営するarne interior公式オンラインショップスタッフです。おすすめ商品や選び方のポイント、インテリアの基礎やコーディネートなどの家具にまつわるお役立ち情報をご紹介します。
猫が家具をボロボロにする3つの主な理由

そもそも猫が家具を傷つけてしまう原因は大きく分けて3つ。
- 本能的な爪とぎ
- 縄張りやマーキングによる主張
- ストレスや運動不足による発散行動
飼い主が原因を理解し、適切な環境を用意することが被害軽減の第一歩。
順に詳しく見ていきましょう。
1.爪とぎ行動は本能
爪とぎは猫の本能であり、爪の手入れや伸びた爪の状態を整えるために定期的に行うものであり、同時に爪とぎの場所に匂いをつけて自分の縄張りを示す意味も持ちます。
もし専用の爪とぎ器がなかったり、爪をとぐ対象が自分の好みに合わなかったりすると、代わりにソファやテーブルなどの家具が新たな対象として狙われてしまうことも。
フローリングやソファの生地、カーペットに爪が引っかかると被害が出やすくなるので、これから猫と同居する方は特にこれらのインテリアアイテムの素材の選択が非常に重要なのです。
インテリアの素材の見直しに加えて、爪切りをこまめに行う、爪とぎグッズを設置して発散する場所を作るといった対策もぜひ意識していきたいところですね。
2.マーキングによる家具の傷や汚れ
家具に爪あとやにおいをつける行為は縄張りの主張であり、猫が自分の安全領域を確認するためのマーキングなのです。
足裏や爪から分泌されるフェロモンを家具に残すことで、安心感を得るのが大きな目的となります。
お気に入りの場所や通り道がはっきりしていない場合、手当たり次第にいろんな家具でマーキングされる恐れも・・・。
ニオイの変化でマーキングが増えることがあるため、特に新築や引越し直後の方は要注意!
新品の家具や壁紙に汚れがつくと非常に目立つため、被害を防ぐ保護シートや専用カバーの使用をおすすめします。
3.ストレス発散・運動不足によるイタズラ
運動不足や環境の変化が原因でストレスを抱えると、家具を引っ掻いたり噛んだりすることがあります。
例えばお部屋が狭くて猫が運動するスペースが充分になかったり、逆に広くても住まいの環境が単調で上下運動が十分にできない環境だと猫のストレスが蓄積しやすくなり、その結果ソファの角を爪でガリガリしたり家具を噛んだりというイタズラ行為に走ることが増えるのです。
運動不足を解消できるようなおもちゃを用意して飼い主が一緒に遊んであげたり、キャットタワーやキャットウォークを設置して上下運動を促すことがストレス発散につながるので、こちらも意識して環境づくりをしてみましょう。
まずはできることから!すぐにできる家具保護策
猫が家具をボロボロにしてしまう理由がわかったところで、ここからはすぐに取り組める具体的な家具の保護アイデアを3選ご紹介します。
短期的な対策としては、まず猫の爪とぎ欲求が家具に向かない工夫を徹底することがポイント。
具体的に見ていきましょう。
爪とぎグッズを複数配置して家具への被害を減らす
猫が好む素材や形状の爪とぎ器を家の中の数か所に設置しておくと、自然に家具から意識をそらすことができます。
市販されている爪とぎであれば、柱タイプやマットタイプ、段ボール製などいろんな種類のものがあって猫によって好みや習性が異なるので、いろんな種類を試してみることをおすすめします。
猫が警戒してなかなか爪とぎに近づかない場合は、おもちゃやおやつで爪とぎに誘導しましょう。
まずは家具から気をそらせることがポイントとなるというわけですね。
こまめな爪切り
爪とぎグッズとあわせて、ネコの爪切りもこまめに行ってあげましょう。
ネコの爪は放っておくとすぐに伸びてしまうため、定期的にカットしてあげるだけでも家具へのダメージをかなり軽減できます。
ネコが嫌がる場合は無理をせず期間や時間を空けてじっくり行い、無事に成功したらご褒美をあげて爪切りに対してポジティブなイメージを持たせていきましょう。
保護シート・カバーを使って傷や汚れをブロック
家具の傷を未然に防ぐには、猫用の保護シートや保護カバーを取り入れるのも一つの手。
特に狙われやすいソファやクッション、カーテンといった布製品の被害を防ぐためには保護カバーが効果的です。
耐久性の高い素材(汚れ・水分に強い生地や、破れやほつれができにくい生地)を選ぶと、普段のお手入れもラクチンですよ。
透明の保護シートであれば、フローリングや壁紙といった替えの効かない場所にも使えるタイプがあり、マメに交換できるのでこちらもおすすめ。
できる限り住まいや家具に傷をつけたくない!という賃貸住宅や新築にお住まいの方は、まず考えておきたい対策ですね。
猫の本能を満たす環境づくり
短期的な家具のボロボロ対策は前述の通りですが、多頭飼いされている方や、広いおうちにお住まいの方などは特に費用の面でも手間の面でもなかなかこまめに対策できないのが現実。
家具への被害を長期的に防ぐためには、そもそも猫に我慢をさせることなく本能に合った環境を整えることがとっても重要なのです。
ここでは、長期的なスパンで猫にストレスを与えることなく家具への被害を減らすための環境づくりについて解説していきます。
キーワードは、「上下運動」と「プライベートスペース」。
順に見ていきましょう。
キャットタワー・キャットウォークで上下運動を確保
猫は自分だけの居場所を好み、高いところに登る本能を持っています。
そのため自由に登ったり降りたりできるキャットタワーやキャットウォークを設置すると、ストレス発散と運動不足解消の両面で効果があり、ストレスが原因のイタズラ行動が大幅に減る傾向があります。
従来は大型の据え置き型キャットタワーや、猫の上り下りに特化した大型の壁面収納家具、または新築住宅や賃貸物件などでは造りつけのキャットウォークなど、設置の手軽さや必要スペース、費用面でネックとなっている方も多いと思いますが、昨今では画像のように石膏ボードの壁面に簡単かつ頑丈に固定できるウォールラックタイプも展開されており、初めて猫を飼う方でも設置のハードルがぐっと下がってきています。
このような後付け可能なタイプであれば、必要な分だけ気軽に追加できるため、特に多頭飼いでそれぞれの縄張りやプライベートスペースの確保に困っているご家庭にもぴったりなのです。
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日向ぼっこや隠れ家になるスペースづくり
猫は暖かい場所を好み、リラックスして過ごせる隠れ家を見つけると安心します。
窓際にベッドやクッションを置いて日向ぼっこが楽しめるようにしたり、家具やクローゼットなどを開放して安全な隠れスペースを確保すると猫の満足度が高まりやすく、結果として家具を傷つける行為を減らすことに繋がります。
特に猫は縄張りや自分のスペースを大切にするため、画像のようなボックス型の小さな隠れ家を数カ所用意したり、インテリア好きの間で注目されている「ヌック」スペースを窓際に確保してあげると〇。
もし猫のためのおうちづくりを考えている方や、猫と同居できる賃貸物件をお探しの方は、特に上記の点を意識して家づくりや物件探しをしていきましょう。
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15,800円
猫に強いインテリア選びのコツ
ここでは視点を変えて、猫と同居するにあたって猫に強いインテリア、具体的には「そもそも傷つきにくい家具選び」や、「傷つきにくいレイアウトの工夫」についてご紹介していきます。
少しの工夫で長期的に対策ができるので、おすすめの家具例とあわせて具体的に見ていきましょう。
爪が引っかかりにくい素材を選ぶ
ソファやカーペット、カーテンやラグといった布製品の表面素材においては、合皮や頑丈な織りの生地、繊維の短いマイクロファイバー素材は爪が入りにくくおすすめ。
こういった素材は撥水加工が施されている場合も多く、猫が汚しても拭き取ったりお手入れがしやすいのが特徴です。
例えばこちらでご紹介している壁掛けキャットウォークは、表面素材に電車のシートにも採用されている「モケット生地」をカバーリング。
耐久性の高さは折り紙付きで、毛足が短く爪が入りにくいので猫家具用にはうってつけ。
このように家具の素材選びに迷ったら、素材そのものの耐久性や汚れの付きにくさを目安に検討してみるのもいいかもしれないですね。
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角や設置位置を工夫した家具レイアウト
家具の形やレイアウトに関しても注意が必要で、角が多い家具や角が目立つレイアウトだとでっぱりの目立つ部分や角部分をひっかく傾向があるので、対策するのがベター。
角や脚部を保護できるカバーを使ったり、できるだけ丸みを帯びたデザインのものを選ぶ、または家具の出っ張りを抑えたり家具を密集させないレイアウトを意識するだけでも効果が出ます。
あるいは、そもそも猫が届かない位置に家具をレイアウトしてしまうのも一つの手。
こちらのシリーズのような壁掛け収納棚であれば、前述のキャットウォークと同じように壁面の好きなところに配置できるので、猫の届かないところやデッドスペースに思いのまま収納をプラスすることも可能に。
このように、ほんの少しインテリアやレイアウトを工夫するだけでもボロボロにされる被害を軽減できるのです。
まとめ
この記事では、猫が家具をボロボロにする原因と、短期・長期の対策を詳しく解説しました。
解説してきたように、ねこが家具をボロボロにする原因の理解や本能に合わせた環境づくり、傷つきにくい素材や家具選び、保護シートの使用からこまめな爪切りなど少しずつ対策を積み重ねることがとっても大切なのです。
一番のポイントは猫の行動を理解し、それに合わせた住環境を整えること。
本能による行動を抑え込むのではなく、正しく導いてあげれば家具の被害を最小限にとどめることができるので、ぜひ実践してみてくださいね。

このコラムを書いた人

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